僕が会社を辞めたワケ
僕の前職は、凄まじく忙しい職場だった。
1ヶ月の残業は、いつも普通に200時間を超えていた。
しかしブラック企業かというとそうではなくて、
年収も凄まじくよかった。やりがいもあった。自分でも充実していた。
日々、自宅に帰るのは、午前1~2時ぐらいで、
平日に嫁や息子達と顔をあわせることはほとんどなかった。
* * *
その当時、息子たち2人は、かなり重度の喘息を患っていた。
僕は、そんなことはあまり気にせず、嫁に全てを任せっきりだった。
1ヶ月の半分以上を病院で過ごし、それを看病する嫁。
僕はほとんど病院には行かず、すれ違いが続く毎日だった。
すれ違いが多くなると、僕と嫁のココロはすさんでいった。
嫁とたまに顔をあわせるたびに、ケンカを繰り返す毎日が続いた。
* * *
そんなある日、嫁が倒れてしまった。
嫁は、子宮筋腫による大量出血で救急車で搬送された。
医者によると、過労と過度のストレスで悪化したようだと言われた。
元々その要素があったのは知っていたが、こんなことになるとは、、、。(´・ω・`)
* * *
嫁が入院している間は、僕が息子達のメンドウをみるようになった。
実家から僕の母親も応援に来てくれた。
それでも仕事と家事や育児の両立は難しく、
今振り返るとその当時のことは、なにも思い出せない、、、。
ある日、母親がぽつりとつぶやいた。
「あんた、なんのために仕事してるの?」
その翌月、僕は会社に辞表を出した。
* * *
会社も僕の為にいろいろと協力してくれていたが、やはり風当たりも強かった。
今振り返ると「たかだかそんなことで会社を辞めなくても、、」と思うときもある。
でもあのとき僕が会社を辞めて、家を立て直さなければ、離婚していたように思う。
会社は、僕ナシでも回っていて、今でも業績は、順調のようだ。
いろいろ考え方や方法論はあったかもしれないけど、
僕は、こんな選択をしたというだけのこと。
* * *
「私のためにそこまでもしなくてもねぇ」
嫁は今でもこの出来事をうれしそうに話す。
そんな嫁を見ているのが、僕のシアワセだ。
コメント
仕事も大事でしたが、家族はもっと大事。
気づかせてくれた母に感謝です。
会社を辞めるのってかなりの勇気が必要でした。
でも人生ってなんとかなっていくものですね。(・∀・)