結婚しようと思ったワケ

20130225_01

独身時代、風邪を引いて寝込んでいるとき、
当時つき合っていた嫁が、風邪薬を片手に看病しに来てくれた。
「ありがたいなぁ」と思って薬をのみ、そのうち風邪は治った。
しかし、数日後、体中に赤い湿疹が出来はじめた。
その湿疹は、500円玉ぐらいの大きさで、とてもむずがゆい。
かゆいので、ボリボリかいてしまうと、皮膚がむけて血がでてしまう。
オロナインを塗ってもいっこうに治る気配がないし、
日に日にその湿疹が全身に増えていくので、
ついに近くの皮膚科へ行くことにした。

   *   *   *

皮膚科での診断は、「スティーブンス・ジョンソン症候群」の疑い有りとのこと。
「なんだよその病気、わかんねえよ、、(´・ω・`)」
と思いながら、その病気の説明を聞いて愕然とした。
・風邪薬を飲んだことによる薬害が原因。
・全身の皮膚が焼けただれたようになる。
・死亡率が15%である。
・TENという症状に変異した場合、死亡率が30%に上がる。
・死に至らずとも、失明などの後遺症が残る。
病気になった人の写真をみたが、それはすさまじいものだった。
すぐに、大学病院に紹介状を書いてもらい、精密検査ということになった。

   *   *   *

大学病院での検査待ちまでの2、3日間、何も手につかなかった。
そしてなぜだかわからないけど、嫁と別れる決心をした。
僕のせいで、彼女を苦労させてはいけないと思った。
「オレ、このまま仕事もできなくなって、たぶん死んじゃうんだぜ。」
「うん、、、。」
「死ななくても、ずっと入院してなくちゃならないよ。」
「うん、、、。」
「だから、オレたち、ここで別れた方がいいと思うんだよね。」
「、、、、、(長い沈黙)」
「わたし、キミの為に働いて、キミのを看病するよ。死ぬまでメンドウ見てあげる。」

この言葉で、彼女と結婚しようと思った。
「結婚」という言葉なんかじゃなく、一生そばに居ようと心に誓った。

数日後、、、、。

紹介状を手に、大学病院で検査したところ、
「スティーブンス・ジョンソン症候群」の研究をしているという医師から、
「湿疹がかなりひどいけど、ただの湿疹っすね~。」
とかるーいノリで誤診だと診断された、、、、(´・ω・`)

   *   *   *

今も、ふとしたきっかけで、この話をすることがあるけど、
「まあ、あの頃は、わたしも若かったからねぇ、、。」と言って嫁は笑う。
今も決して裕福でもなく、不満だらけな毎日だけど、
ただ、「シアワセなんじゃないか」と思う今日この頃です。
雑記
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コメント

  1. @ananzu7777 より:
    結婚しようと思ったワケ http://t.co/bxSgBRkZjK @pan2pan2pandaさんから
  2. @billylee707 より:
    結婚しようと思ったワケ http://t.co/fLeMZl2LZU @pan2pan2pandaさんから これが人の幸せってやつです。愛は金では買えませんぜ♪
  3. RT @pan2pan2panda: 【ブログの記憶】: 結婚しようと思ったワケ http://t.co/RK6a8t6XTM #blogs